僕は発展途上技術者

iPhone プログラミングを CoderDojo Tokyo で教え始めました

CoderDojo Tokyo は毎週日曜日下北沢オープンソースカフェでおこわれている小中学生にプログラミングを教える活動です。

小学生にはおもに教育用プログラミング言語のスクラッチ、中学生には HTML や Javascript を教えていましたが、最近は iOS アプリを作りたいというこどももでてきているので、実験的な試みで、iPhone アプリ開発を教えられるメンターを育てるメンター養成道場をおこないました。

実は、CoderDojo をきっかけにして、わが息子に教えたかったというのが本音のところで、本当にこどもでも iPhone アプリ開発ができるのかモニターの意味も含めて、長男も混ぜてもらいました。

「15歳からはじめる iPhone わくわくゲームプログラミング教室」をテキストにして、第一回目の本日は一時間で開発環境のセットアップ、xCode の使い方をざっと習い、iPhone シミュレーターにダイアログを表示して Hello World など好きなテキストを表示するまでをやってみましたが、なかなかの好感触でした。



結論としては、小学生上級生で、スクラッチなどでプログラミングの基本がわかっていればできそうという感じ。ほかのメンターの方たちもこのテキスト通りすすめるのであれば、教えられそうということでした。

それもこれも、テキストが非常に良く書かれていることに負うところが大きく、たとえば


  • 最初にわかりやすく iPhone でゲームプログラミングをすることの概念的な説明(コンパイルとはどういうことかや、iPhone では使えるメモリ容量が制限されていることなど)が書かれている。

  • 半角/全角文字を間違える、小文字と大文字を間違える、セミコロンとコロンを間違えるなど、あらかじめはまりそうなポイントを先回りして注意を惹起している。

  • viewDidAppear といったメソッド名を view は「画面」、did は「した」、Appear は 「現れる」というように英語をくっつけたものですよ、というように丁寧に解説している。



といった点は、著者が実際にこのテキストの通りにこどもたちに教えている経験に基づいていることを感じさせます。

こどもに iPhone アプリを教えたいというかたに限らず、プログラミングは初めての大人でも今から iPhone アプリを開発してみたいという人にもおすすめの一冊ではないだろうか。

以下、養成道場をすすめ、これから CoderDojo で実際に iPhone アプリ開発を教えるとしたらを念頭にいれて、いくつか気づいたことやポイントを。


  • 最初の Xcode のダウンロードやインストールなど、開発環境のセットアップは面倒かつ時間を食うので、できたら事前に済ませてもらうのがよい。

  • iPhone シミュレーターで動かす分には、無料で済むが、作ったアプリを実機で動かすには、年間参加費 ¥8,400 の開発者登録が必要。シミュレーターだけで動かすなんて、きっとこどもは満足するわけはないので、この出費がかかることを必ず親に理解してもらう必要がある。

  • 小学生は ( と ) の括弧しかしらない。Objective C には { と } の中括弧、[ と ] の大括弧も駆使する必要があるので、最初によく説明しておく。

  • [追記] 特に英語の英才教育などやっていないため、英語がさっぱりわかりません。アルファベットは一応学校でやったのでわかっているようですが、大文字小文字の区別がおぼつかない。

  • スクラッチはブロックを組み合わせるだけでよかったところが、Objective C ではすべて全部書かないといけないところで、はやくもうちの息子は萎えていた。けれども、Xcode の補完の機能を使いこなすコツをよく教えたら、なんかロボットに助けてもらっているような感覚で気持ちがいいと言っていた。

  • テキストではプロジェクト作成のところで ARC(Automatic Reference Counting) を無効にしている。この通りに従わないと、release 文のところでエラーがでるので、この間違いに気づいたら早めにプロジェクトを作り直す。

  • 大人のメンターから型宣言のところの * は何ですか、という質問が。。ポインタうんぬんの説明は難しそうなので、後回し。それとなくスルー :-) まずは動かしみて「動いた!」という感動を体験させてあげるのが重要。

  • ダイアログを表示できただけでもうれしかったようで、帰ってから妻や弟にみせていた。まあ、見せられたほうは「え、こんだけ」という本心を隠すのに苦労していたようだが。。

  • 最初のセットアップや Xcode の使い方で、慣れている人がガイドしてあげるのは大変重要だと思った。大人でも独学でやればおそらく4、5倍の時間を食ってしまうんじゃないかと思うほどはまりポイントが満載。

  • こどもがスクラッチをやっていてプログラミングの基礎はわかっているのは大きい。変数に代入とかメソッドに命令を渡すというところは、スクラッチに置き換えて説明すればすんなりわかってくれる。

  • 自分のこどもを他人と混ぜて教えるのは、家だとなかなかやらないところを教え始めるきっかけになったというのと、肉親同士だと険悪になるところを他人の目もあるのでやさしく丁寧に教えてあげることができる、という2つのメリットがあって、これは使えるライフハック!






↑ iPhoneで始めてのHello world!

今後も不定期ながら、iOS アプリ教室は続けていくので、もし興味がありましたら、Twitter で @jishiha をフォローしてくれるなり、CoderDojo Tokyo のページからたどれる Facebook のグループページなどで情報をウォッチしてみてください。

プロフィール

株式会社まちクエスト代表、つくる社LLC代表。

Raspberry Piではじめる どきどきプログラミングを書きました。

Amazonから図書館検索 Libron、iPhoneアプリ ひらがなゲーム かなぶん を作っています。

Twitter @jishiha

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