僕は発展途上技術者

.gov でも精神は .com


国債を買ってみた。といってもアメリカ国債の話だ。年利2.66%で、たいがいのCD(アメリカの銀行の定期預金のようなもの)よりも利率が良いので、定期預金代わりだ。0.0266% とか 0.266% じゃない。2.66% だ。


アメリカ国債は http://www.treasurydirect.gov で口座の開設から購入まですべてオンラインでできる。いろいろサイトの説明とか読んでいたから私の場合は1時間ほどかかったが、やろうと思えば10分くらいで全部できてしまうんじゃないだろうか。(Saving Bonds と呼ばれる記名式のアメリカ国債に限る話です。無記名式で流通市場で売買できるT-Bill/Note/Bondに関しては、口座の開設にサインがいるのでオンラインではできません。情報元の目指せFIというサイトのフォーラムで指摘されました。)同じ国債が Savings Bonds DIRECTではクレジットカードで買える。こっちは1週間前に小額の国債を試しに買ってみた。こちらは口座を開くことなく、購入した国債は印刷され郵送されてくる。これぞ本物の国債券だ。


Savings Bonds DIRECTで購入したときは驚きの連続だ。「国債を購入する」のボタンは「Go Shopping」だ。いくら買いたかの情報を入力したら、「Add to Shopping Cart(ショッピングカートに入れる)」ボタンを押す。購入が完了して数秒後、自分のメールアドレスあてに「ご購入ありがとうございました」メールが到着する。2、3日後には「国債の印刷が完了しましたので、いますぐあなたのお手元に送付いたします」といった旨のメールが届く。まるで www.amazon.com で買い物をしているようだ。


アメリカの役所、少なくとも Web サイト(.gov で終わるサイト)はまるで普通の企業のサイト(.com で終わるサイト)と変わらない。顧客第一主義、つまり役所だから生活者第一主義だ。試みにいくつか日本のお役所系サイトとそれに対応するアメリカの .gov サイトを並べてみた。どっちが見やすい、使いやすい?



  • このお金をお国のために役立ててください


日本 | アメリカ



  • 自動車免許の更新について知りたいな


日本 | アメリカ



  • ボスのお家


日本 | アメリカ



  • 「教育は国家百年の計」と言われますが


日本 | アメリカ


http://www.mezasefi.com/investment/invest6.html にアメリカ国債購入に関する詳細な情報が載っています。)



セミナー


http://www.jtpa.org が主催する「今企業が欲しがる人材」というセミナーに参加してきた。


http://www.jtpa.org/event_in_silicon_valley/000110.html


転職活動・キャリアプランについてのお話。ためになった。


「キャリアプランとライフデザインは違う」という言葉が印象的。自分・家族が日本に帰りたいから日本に転職する、あるいはアメリカに残りたいからアメリカで次の会社を探す、をやっちゃいけないということ。キャリアプランとライフデザインを切り離して考えるべし、ということなのだが、なかなかそう割り切れない問題ではある。


セミナーには色んな人が参加していて、何人かの方と話して刺激になった。こうした機会がアメリカに来てこれまで三年間あまりなかったので、もっと会社の外に目をむけるべき、人と交流するべきだなと痛感した。これからちょくちょくこういったセミナーなどに参加していきたい。


セミナーの講師の方は、私がアメリカで会った日本人・日系人の中でもおそらく一番日焼けしていて黒く、とてもヘッドハンターをやっている方には見えない怪しげな方。しかし、お話はとてもユーモアがあって面白く、簡潔でわかりやすくとても役立つ。見た目とのギャップ(失礼)がかえって、好印象を際立たせる。元リクルートの藤原和博さんが著した「自分「プレゼン」術」という本に、「自分を印象付けるのは初対面のときが一番大事。そこで失敗すれば2回目3回目はないかもしれないし、あったとしても1回目の印象を変えるのは1回目のときよりも100倍難しい」なんて話があったのを思い出す。風貌が怪しい、というのもうまく使えば印象を与える大きな武器になる。私は自分で思うにすごく普通なので、もっと怪しくなった方が良いのかもしれない。



MoPixシステム


ページの左の Junya's Antenna にも登録している、梅田望夫さんのBLOGはほぼ毎日目を通す。昨日の記事に紹介されていた JTPA(技術を志向する日本人プロフェッショナルがシリコンバレーで働くのを支援するためのNPO)代表の渡辺千賀さんのBLOGが面白い。中でもMultimedia- symphony & Sony Clieというclassicのコンサートで解説を聴衆に配信するシステムの話が目を引いた。これを読んで、「コンサートだけじゃなく映画でもこんなシステムがあればいいのになあ」と思った。


Matrix Reloaded を見たときの日記でも書いたけれど、字幕なしの映画はネイティブでない者にはやはりつらい。DVD になれば英語字幕が出るし、ビデオでもクローズドキャプションが付いているのでそれまで待てばいいのだが、やはり公開直後に映画館で見たい。その映画館で、私のようにネイティブでない者の理解の助けに英語字幕で良いから表示できるようなシステムがあれば素敵だ。


いや待てよ。目の不自由な人のために、ほぼどのテレビ番組もクローズドキャプション対応であるように、アメリカは障害者にやさしい国。映画館で字幕が表示されるシステムなんて、すでにあっても良さそうだ。「映画 キャプション」で検索してみると、欧米のバリアフリー映画事情というページを見つける。劇場映画のクローズドキャプションを観客の椅子に取付けたスクリーンに表示する MoPixシステムというのがあるそうだ。これは素晴らしい。このシステムを作ったNCAMという団体のページでMoPix システムが設置された映画館を確認。さっそくこの週末にでも観に行ってくる。



沈黙


amazon でこの本を購入


著:遠藤周作


この本は、以前の会社を辞めるときに先輩がプレゼントしてくれた本だ。送別会のときのプレゼントに何が欲しいかと聞かれ、読書好きの私は、「じゃあ皆さんそれぞれがお勧めする本が欲しい」と注文したのだ。頼んでおきながら、転職して約4年間も読んでいなかったのだが、いつかは読もうとそのとき頂いた本は全冊、アメリカに持ってきている。いいかげん読んで感想を伝えないと、と思い立ち、読み始めたのがこの一冊である。


本をプレゼントされるのはいい。自分では絶対買わない、読まないような本と出会うことができるからだ。最近ではビジネス書ばかりを読んでいて、このような小説は全然読んでいなかったので新鮮だった。


舞台はキリシタン禁制の頃の長崎。ポルトガルから密かに布教のために日本に渡ってきた司祭ロドリコだが、捕らわれ、キリスト教を棄てろとせまられる。司祭が転ぶ(背教)まで、自分ではなく他の日本人の信者達が拷問され、次々と処刑されていき、司祭はついには踏絵してキリスト教を棄てる。


目の前で信者が処刑されていくのになかなか棄教しない司祭も、キリスト教を棄てることを拒み拷問され処刑されていく日本人の百姓達も、無宗教の私には理解できない。アラーの神のために死んでいくイスラム教徒も、神が我々の側についているといってイラクの人々を殺すアメリカも理解できないのと同じように。自分/他人に関わらず命を絶つことは悪だ、と思うけど、宗教を持つ人々には違うのだろうか。信仰が命よりも大切なこともあるのだろうか。


宗教のおかげでこのような、私にとっては大きな悪がおこなわれる一方で、でも大きな善も宗教によっておこなわれる。


住民の味方「ピストル神父」が治安維持…メキシコ


http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20030716id31.htm (http://d.hatena.ne.jp/masah/20030719#p4 より)


という記事を最近読んだが、無宗教の私にはこうした強さはないと思うし、また理解できない。宗教を持たない者は大きな悪を犯す可能性が低いけれども、その代わり大きな善を生み出す強さもないのかなあ、と思ってしまった。


無宗教だけれど、人を殺してはいけない、盗んではいけない、に始まり、カンニングしてはいけないとか、誰も見ていなくてもポイ捨てしない、といった道徳を私は持っている。なぜこうした道徳を持っていてそれを守り通すことができるのか。それは、無宗教とは言っても日本人が代々長く信じていた仏教とか神道とかの影響を日本で生活している中で自然と受けて、小学校のときに少し通っていた教会で聞いたキリスト教の教えなどもミックスされて、ごちゃ混ぜな自分一人の宗教というものを持っているからだ、と考えている。世界のほぼどの国でも宗教を持つことはごく普通のことで、アメリカで「日本人の宗教は?」あるいは「あなたの宗教は?」と聞かれたとき、ただ単に「無宗教だ」と答えるのは「私は善悪の判断がつきません」と言っているように聞こえるから、このような考えを披露することにしている。でも、長崎の中学生が小学生を殺害する事件のことを聞くと、「無宗教だから起こるのだろうか。彼が神や善、正義を信じていたら起こらなかったのだろうか。やはり宗教は必要なのだろうか」と思ってしまう。



ターミネーター3: Rise of the Machines


点数:5/10


Bad Boys II や Legally Blonde 2、Tomb Raider など、最近続編ものばかりだ。第一作や第二作がヒットして、それを見て良かったと思った観客がまた見にくるのだから簡単に儲かるということだろう。ターミネーターは、1 はそれほどでもなかったのだが 2 はとても良かった。2 のクオリティを期待して 3 を見に行ったのだが。。。見事に裏切られた。続編はめったにオリジナルを超えることはないという典型例。


今度の敵は女ターミネーター T-X だが、2 の悪役 T-1000 がただ女になっただけといった感じで全く新鮮味がない。完全に液状化できない分、退化したのでは。ターミネーターが未来から転送されてきて球状の空間から現れるところに始まってカーチェイスのシーンなど全編に渡り、2 のほとんど同じ展開、似たシーンの連続で、しかもギャグがふんだんに織り交ぜられているからパロディ映画に思えてしまう。


液状化するターミネーターという斬新なアイデアとその映像化を実現したCGの驚き。シュワルツネッガーが敵ではなく実は味方だという意外な展開。バイクに乗ったシュワルツネッガーがトレーラーの横を一瞬のうちに通り抜けるアクションシーンのスピード感。機械のターミネーターと少年ジョン・コナーの交流。サラ・コナーの夢に出てくる世界の終焉やターミネーターが最期の瞬間に親指を突き立て溶鉱炉に沈んでいく印象深いシーン。これらは全部 2 の話。3 はこれら全てを台無しにしてしまった。2 を撮ったジェームズ・キャメロンに出来るなら 3 を撮り直してもらいたい。


「2 は傑作だった」というわけで 2 を勧めておく。


ターミネーター2をamazon.co.jp で買う


まだだけど、ターミネーター3をamazon.co.jp で買う



インターネット時代の自動車事故後処理 =後処理2日目=


そして今日、時間にしたら丁度24時間後くらいに保険会社の担当者から連絡が来た。まず聞かれたのは、妻と一緒に乗っていた息子は Car Seat*1に座っていたか?ということだった。もちろん座っていた、と答えると、念のためにその Car Seat は買い換えた方が良いとのこと。その費用は保険会社が支払うとのことだ。そして、Car Seat を含め、修理代も保険会社が一部支払う、という説明を受けた。一部というのは、私が入っている保険は車自体の損害は $500 Deductible*2 と言って、$500以上は保険会社が面倒を見るけれども、$500は自腹*3で払わなければならないのだ。ただし、今回の事故のようにこちらに責任が全くない場合は、こちらの保険会社が事故を起こした車の保険会社にその $500 も請求して、最終的にはこちらの出費を 0 に持っていくように進めるとのことだった。「でも 100% の保証はできないよ」というところが怖いところだ。完全にこちらに責任がないような場合でも責任をいくらか押し付けられるようなことがアメリカではあると聞いている。まあ、今回のような明らかに後ろから突っ込んできた車が悪いようなケースでは大丈夫だと信じているが。誰に責任があるかどうかは Police Report ができるまでは判断がつかない、またそれには10日間くらいかかるのだそうだ。Car Seat はすぐ買い換えレシートを保険会社に送ってくれ、ということと、修理代にいくらかかるか見積もりをするために人を派遣する、と言われ最初の電話を切った。親切に説明してくれるその担当者の女性に好印象を持った。


電話を切った後、妻と相談していて、いくつか聞きたいことができたので、こちらからその担当者に電話を掛けてみる。1) DMV には報告したほうがいいのか? 2) Car Seat は生産中止になってしまっていたので違うものを買ってもいいのか?、という2点と電話よりもメールでのやり取りの方が確実だと思ったので 3) メールアドレスを教えてくれ、と聞こうとしたのだが担当者は電話中か不在だったので Voice Mail*4にメッセージを残す。余談だが、担当者の Voice Mail にたどり着くまでに、電話の自動応答システムに担当者の名前を発声しなければならないのだが、発音が悪いのか2度ほど失敗。さらに確認後に「YES か NO で答えてください」という部分でも「YES」と言っても自動音声認識にきちんと認識されず、ちょっとショックだった。音声認識システムよりも指示に従ってプッシュホンの番号を押していく方がよっぽどスムーズだ。




*1:カーシート


*2:免責金額


*3:out of pocket


*4:留守電



インターネット時代の自動車事故後処理 =後処理1日目=


翌日、$500(あとからこれは$750だと判明)以上の損害が出た場合は DMV*1 に報告しなければいけないと警察に言われたそうなので、損害を見積もってらおうとディーラーに車を見せに行った。ディーラーではすぐ近くの提携先修理工場に行ってくれと言われる。修理工場で見積もりをしてもらうと案の定、部品の交換のほかに再塗装やら何やらで $2000 ほどかかるとのこと。このうち Labor*2が$1500くらいなのが、高いなあ、と感じる。修理工場で、「DMVに報告したほうがいいのか」聞いてみると、「どっちでもいいんじゃない」という歯切れの悪い回答。とりあえず会社に行って事故を経験したことがある人に、事故に遭ったらまず最初に何をすればいいのかを聞いてみることにする。


会社の同僚に聞くと、「まず最初に自分の保険会社に連絡する」のだと教えてもらう。この時点まで自分の保険会社に連絡しなかったのだが、それは妻には 100% 責任はないから、事故を起こした人の保険会社から連絡が来るものと漠然と決め込んでいたからだ。自分の保険会社の Web サイトに行き、Claim Report*3をオンラインで記入する。電話するという手もあったが、英語で事故状況を説明したり、必要な情報を伝えるのは大いに間違いを引き起こす可能性があるので、あえてオンラインでの報告を選ぶ。記入し終わると、24時間以内に保険会社から連絡が来る、とのことなので待つこととする。




*1:Department of Motor Vehicles、免許を取るところでもある、車に関すること全般を扱うアメリカのお役所


*2:人件費


*3:事故の報告



インターネット時代の自動車事故後処理 =事故当日=


2日前、妻が運転しているときに事故をした。フリーウェイを走行中に pileup*1に巻き込まれたのだ。幸い妻の車はその玉突き事故の最前列だったので、次々に追突して妻の車あたりではもうそれほどの衝撃は残っていなくて、左後方のバンパーが壊れる程度の損害だった。乗っていた妻も息子も衝撃をほとんど感じないほどだったと言うので、全く怪我はしていない。運が良かった。


8台ほど巻き込まれ、フリーウェイを一時塞いでしまうほどの事故だったので、当然警察が取り調べた。関係者全員が免許証や保険会社の連絡先などを警察に伝え、Police Report*2の番号の代わりに Officer's ID Number を教えてもらって帰されたとのことだった。




*1:玉突き事故


*2:警察がつける事故記録



まさしくインターネット時代の自動車事故後処理


会社の席を外している間に電話があったみたいで、上の3つの質問に対する答えが私のVoice Mail に録音されていた。Voice Mail に録音されていれば何度も聞き返せてこちらには都合が良い。DMV には報告した方がいいとのことだった。また Car Seat に関しては心配しないで似たような物に買い換えて良いとのことだった。メールアドレスもちゃんと録音されていた。


教えてもらったとおりカリフォルニアのDMVのサイトにアクセスしてTraffic Accidental Reportを記入する。PDF のファイルに記入できるようになっているのだが、記入し終わりファイルを保存して印刷しようと思ったら記入した情報が全く消えてしまった。PDF のファイルに入力する操作が非常に面倒で苦労したのに、それが水の泡になってガックリ。家でまっさらのフォームを印刷してペンで記入することにする。


Car Seat は以前買ったときと同様に http://www.amazon.com から似たようなのを買うことにする。何を買うかがはっきりしているとオンラインショッピングは早い。どうせ保険会社が出してくれるのだから、他に安いところはないか、と探す必要もない。30秒ほどで購入完了。amazon からオーダー確認のメールが送られてきたので、さっそくさきほど教えてもらった保険会社の担当者のメールアドレスに転送する。メールが届くかどうかのテストを兼ねていて、レシートのつもりではなかったのだが、担当者からは、「オーダー確認のメールでOKだ。レシートは送らなくても大丈夫」という返事がその5分後くらいに届いてこの件は片付いた。かかった時間は購入からわずか15分ほど。


同じ頃、今度は見積もりの担当者から電話があり、1時間後に家に来て車を見てくるとのこと。家には妻がいるので大丈夫だすぐに来てくれ、とお願いする。約1時間後、時間どおりに現れ一通り車を見ていったとの妻の話だった。すぐに連絡があり、妻が見せた昨日取った見積もりは Labor が少し高いようだから他の修理工場も保険会社の方で調べてくれるとのことだった。


なんだかアメリカにいるとは思えないくらい、スピーディーな対応。幸先の良い一日だった。今後の後処理もこの調子で進めば良いのだが。



Zorb


これは面白そう。ニュージーランドからやってきた「新たな経験と冒険」。


http://www.zorbjapan.co.jp/zorb.htm


(http://mojix.org/2003/07/ より)


残念ながらアメリカではまだ体験できないが、やってくるのは時間の問題でしょう。


http://www.zorb.com/USA.htm



プロフィール

株式会社まちクエスト代表、つくる社LLC代表。

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