僕は発展途上技術者

ストアカで中国語の体験レッスン「ゼロからカンタン超速入門講座」を受けてみた

あらゆるスキルの個人教室、ワークショップを検索できるウェブサービス「ストアカ」でみつけた中国語の体験レッスン「ゼロからカンタン超速入門講座」を受けてみた。

ストアカを試してみたいなと思っていたのと、IT界隈では熱い深センを春頃には訪れたいなと思っているので中国語を勉強し始めたいなという目的を一気に2つ達成しようと思ってのことだ。

結論から書くと、何か新しいことを始めるときは大概最初の敷居が高いのを低めてくれるストアカも良かったし、忙しい社会人向けに非常に効率良く概要を教えてくれる講座の内容もとても良かった。

中国の方は合理的というのを聞いてはいたが、講師の陳氷雅さんの教える内容は、ポイントがコンパクトにまとまっていて非常に合理的。中国人の考え方から始まり、ここをおさえればとりあえず通じるという最低限のポイントをコンパクトに教えてくれるので、短い時間で使えるようになりたいというこちらの要望にぴたりとはまる。

あまり内容に触れすぎると営業妨害になるので、ひとつだけ印象深かったことを挙げる。中国語の母音の発音は日本語よりも強くはっきり発音するため、日本語のように口をあまり空けず「ァ」と発音してしまうと通じにくいとのこと。かなり意識して大きめに「ア」と発音するのだが、あまり慣れていないのであごが少し痛いくらい。この感覚は英語の発音と似ている。アメリカに住んでいた時に英語の発音を教えてくれる夜間の社会人向けの講座に参加したことがある。そこで、アクセントがついている母音をかなり意識してほかよりも強めに発音すれば通じやすい、ということを習ってからは、それまでと比べて格段に通じるようになった覚えがあるのだが、それと要領は同じ。

日本語を使うときとは顔の動かし方まで変わるほど大げさになるため、これが日本人にとってはどうにも恥ずかしい。いわゆる帰国子女っぽい、なんだかかぶれてる感がでてしまうのだが、これを恥ずかしがらずにクリアできるかどうかが言語習得の鍵だと思う。

とまあ、効率よく学べるコツを少し教えてはもらったが、この後はいかに継続してコツコツ勉強できるかどうかにかかっている。

スマホ首、姿勢を矯正するデバイスのUPRIGHT GOを実際に試してみた

1年近く肩こり、首の痛みに悩まされている。軽い頚椎症と診断され、猫背、巻き肩の姿勢を直すのが一番だとはわかっているのですが、長年のくせというのは自分で意識して直すのは簡単ではありません。

何か良い解決方法はないかなあと思っていてみつけたのが、姿勢矯正デバイスのUPRIGHT GO。背中に貼っておき、猫背になったらブルッと震えて教えてくれるらしい。Kickstarterで支援を募集して成功したプロジェクトらしく、CNETなどでも紹介はされているのだが、どれも英文記事の紹介で、実際に試した人の日本語でのレビューがなくて「どんなものなのかなあ」とも思ったのですが、英文でのレビューは高評価のものが多かったのでオーダーして実際に試してみました。

購入はUPRIGHT GOのホームページからクレジットカード決済で行えました。僕が買ったときは、NEW YEAR 20% OFFとかで99.95ドルが79ドルに割引になっていました。もしかするとずっと割引なのかも。アメリカ国内だと配送料が無料らしいのですが、日本向けの配送料は12.50ドルかかりました。合計で91.50ドル。

オーダーして10日ほどで到着しました。Germanyとあるのではるばるドイツからやってきたみたいです。

こちらパッケージ。

中にはケースと本体、充電コードが入っています。

他に英語のマニュアルとステッカー。背中との接着部分はベトベトする特殊なシールで、それが予備を入れて4枚。シールをきれいにして消毒できるアルコールのシートが4枚がついてきます。

アプリはiOS版とAndroid版の両方があるようです。僕はiPhoneを使っているので、App StoreよりUPRIGHT GOのアプリをダウンロードします。

シールを本体につけ、背中にペタリ。

あとは本体とBluetooth通信するアプリの指示に従っていきます。

最初にCalibration(キャリブレーション)と呼ばれるセンサーの調整をおこないます。自分でまっすぐだなと思う姿勢をとり、Calibrationのボタンをタップ。この状態からのずれが基準以上だと、本体がブルッと震えて、「姿勢が悪いよ」と怒られます。

これが姿勢が良い状態。

そしてこれが姿勢が悪い状態です。

心配していた精度ですが、Calibrationをきちんとおこなえば結構良いです。僕の普段の猫背状態になると、即座にブルッと教えてくれます。

装着開始直後はトレーニングモードとなり、姿勢が少しでも悪くなると振動して知らせてくれるモード。油断するとすぐに怒られます。このトレーニングモード、1日目が5分で、1日ごとに徐々に長い時間をおこなうようにアプリが勧めてくるようになっています。

もうひとつトラッキングモードというのがあって、こちらは姿勢の状態はトラッキングはしていますが、悪くなったときにブルッと振動することはありません。振動するとブブッと音がなりますし、結構気が散るので、普段はずっとトラッキングモードにしておいて、気が向いた時にトレーニングモードに切り替えるのが良いみたいです。

こうしてトラッキングしたデータはこのようにアプリで見ることができます。

これが使い始めて4日目のデータ。緑が姿勢が良い状態で、赤が悪い状態です。緑の上の細く濃い緑線がトレーニングモードの期間。トレーニングモードのときは、姿勢が悪くなるたびに注意されるのでちゃんとした姿勢を維持できるのですが、トラッキングモードのときは、まだまだ、ついつい猫背になってしまいます。

まだ4日間だけしか使用していないでの感想ですが、かなり良いです。冒頭にも書きましたが、姿勢というのは長年のくせで、意識して直せたら苦労しません。注意しなくちゃと思っても5分もしたら忘れてしまいます。それが、UPRIGHT GOを付けていれば、トレーニングモードなら、悪くなるたびに注意してくれますし、トラッキングモードでも、つけているだけで、ちょいちょいアプリでチェックしたりと、常に姿勢のことを意識するようになりました。ずっと使っていれば、姿勢が徐々に良くなっていきそう、という予感はします。

アプリの出来も良いですし、使ったことはありませんがアプリからチャットで相談できるようになっていたり、ヘルプセンターのドキュメント類も充実していてサポートが良さそうな印象を受けます。

あえて言うなら、背中にデバイスを直接貼るので、このシールいったいどんだけ持つんだろうかというのが心配というくらいです。マニュアルによると一枚で数週間持つとはありますが。。つけ心地に関しては、心配していましたが、僕はあまり気にならないです。まだ4日間だけですが、シールは不思議とベトベトしたままで、粘着力が落ちて剥がれたりはいまのところしていない。そういう意味では、なんとも不思議なシールです。シールに関しては、また何週間後くらいに状況をブログにでも書いたほうが良さそうです。

僕のようにスマホ首、ストレートネック、頚椎症などで悩んでいて、猫背を直したいなと思っている方はUPRIGHT GOを試してみてもいいんじゃないかと思いました。

アメリカのオンラインバンキングサービスに悪戦苦闘

アメリカに住んでいたときに使っていたWellsFargoの銀行口座のオンラインバンキングサービス、これまでずっと使えていたのに最近になってログインできなくなってしまった。ログインしようとすると、認証用のコードを送ろうとするのだが、どうも日本の携帯電話の番号には送れないよう。。

というわけで、カリフォルニアの夕方にあたる午前中にカスタマーサービスセンターに電話で問い合わせ、2時間にも及ぶ激闘の末にようやく勝利してログインできるようになった。

最初の担当者は「認証用のコード送れない、無理!(いやだから問い合わせていて、何とかしてもらいたいんだけど。。)」の一点張りなので、あきらめてかけ直す。

次の担当者、女性でやさしそう。。からは、「Debit Cardを郵送するので、受け取ったらその番号を認証代わりに使える」「じゃあ、送って」「別の番号を教えるから、そちらで郵送の手続きして」とたらい回し。

そして、ようやく最後の渋めの声の担当者、いきなり電話に出たので、もはやコールセンターの担当者ではない様子、にChecking Accountの口座番号やらSaving Accountの口座番号やらSocial Security Numberの番号を聞かれ、ようやくDebit Cardを送るというところまでたどりつく。で、試しにログインしてみたら、Debit Cardを郵送する手続きをする、ということがどうやらトリガーになっていたらしく、受け取るのを待たずしてロックが外れていて、無事ログインできるようになった。

ログインできたときは、ガッツポーズ、何とも言えない達成感を味わったけれど、無事またログインできるようになったという考えてみたら別に大したことのない成果。。高度にゲーミフィケーションされたアメリカ生活の洗礼を久々に体験した。

サーバー(Ubuntu)上でBlenderを動かし、objファイルをインポートしてレンダリングする

最近はUnityやらARKitやら、Blenderを触っていてだいぶ3D慣れしてきました。

objファイルをブラウザからアップロードし、そのファイルで定義された3Dオブジェクトのスクリーンショットを表示したいという要望があり、いろいろと方法を調べたところ、サーバー側でBlenderを動かしてobjファイルをインポートしてレンダリングすればできるということがわかりました。その手順を紹介します。

まずサーバーにBlenderをインストールします。2018/1/11時点で最新の2.79をインストールするため、最新のパッケージを含んでいるレポジトリをadd-apt-repositoryで追加してからapt-getでインストールします。

% sudo add-apt-repository ppa:thomas-schiex/blender
% sudo apt-get update
% sudo apt-get install blender

参考 http://ubuntuhandbook.org/index.php/2017/09/blender-2-79-released-install-it-in-ubuntu/

BlenderはGUIで操作する3DCGソフトなのですが、操作内容をPythonで書くことができ、コマンドラインから実行することができます。

以下が、「--」以降の第1引数で指定した.objファイルを読み込み、第2引数で指定した.pngファイルにレンダリングしたイメージを書き出します。この.pngファイルがスクリーンショットになります。

Blenderを起動するとデフォルトでライトとカメラ、立方体のサンプルのオブジェクトが表示されるので、以下の命令で立方体のサンプルを削除しています。

bpy.data.objects.remove(bpy.data.objects['Cube'])

以下のようにして、Blenderをコマンドラインで呼び出します。

% blender --python import_obj.py -- cone.obj cone.png

--pythonオプションの後に、pythonスクリプトimport_obj.pyを指定し、-- 以降、第1引数にcone.objを指定し、第2引数に書き出す画像ファイルcone.pngを指定しています。

cone.objは円錐の3Dオブジェクトの頂点データを持っています。

上記コマンドで書き出されるcone.pngは以下の通りです。

cone.png

上記import_obj.pyは一つの.objファイルを読み込むだけの非常にシンプルなスクリプトでした。複数の.objファイルを読み込んだり、マテリアルを適用したり、カメラの角度やライトの当て方を変えるPythonのコードを追加することで自在に3Dオブジェクトのキャプチャを取ることができます。

The meaning of "Champion" in CoderDojo

各CoderDojoの代表者をChampion(チャンピオン)と呼びますが、ボクシングのチャンピオンなどを連想して他のメンターよりも優れている、あるいは偉いイメージを与えてしまってかねてから違和感を感じていました。初期の頃は CoderDojo Founder(最初に作った人)などと呼び、Championという呼び名はありませんでした。そこで調べてみたところ、https://coderdojo.com/start-a-dojo/ で、Dojos are Championed by individuals のように動詞として使われているのを見つけ、「おや?」と思ったのです。動詞だと「〔人・主義などを〕擁護する、支持する」という意味があり、その場合の名詞としてのChampionには、強くサポートする人、守る人という別の意味になります。どうもこちらの意味で使われているんじゃないかと思い、以下疑問をかかげたところ、CoderDojo Foundation の Nuala さんより「そのとおりだ」という確認のコメントをもらいました。

英語のニュアンスがわれわれ日本人にはやや違って伝わっている例として共有したいと思います。

===

The one who set up local CoderDojo is called “Champion”. For Japanese people, “Champion” sounds like someone who is superior than others, a person who defeated many rivals, like a champion in boxing matches.

I am involved in CoderDojo community since 2012, and at that time the founder of Dojo was not called “Champion”. I don’t remember well, but I think it was called "coordinator" or it was just "the first mentor". When someone calls me “Champion”, I feel a little hesitancy.

Then, recently, I found that “Champion” is used as verb in “Start A Dojo” guide as follows.

Dojos are Championed by individuals all around the world who are passionate about giving young people the opportunity to learn to code. 

In this context, it seems that "champion" is used like "support" or "defend", and I found that the noun "champion" has another meaning like "supporter".

So, "Champion" has 2 meanings.

  1. someone who is superior than others, a person who defeated many rivals, like a champion in boxing matches.
  2. someone who strongly supports something.

It seems that CoderDojo Champion means number 2.

I want to know if my understanding is correct and how native speakers or people in other countries think about this. Please feel free to leave your comments.

小さなリスクを取ることのすすめ

日本ではいままでオオカミは悪とされてきて、ヒツジが善だった。つい20年くらい前までは転職しようとすると「1つの企業に定年まで勤めるのが人間としての道だ」みたいにいうジジイがいましたが、最近では田舎しかいないだろう。まだ牧畜が盛んだったときはヒツジも大事にされたわけですが、いまや化繊(ITとかロボットの人工物)がメインになって羊毛のニーズが激減したと考えれば分かる。これからはオオカミの意識を持たないと最後は屠殺処分が待っているわけです。

突然雇い止めされた派遣社員がその前にやっとくべきだったこと(永江一石)

本当にその通りだと思うのだが、でも、日本人の国民性なのか、長く治安が良く平和な社会で生きてきたからなのか、多くの人はリスクを取ることに慣れていないと思う。

僕も、今は独立してフリーランスで生きていくという、普通の人よりもだいぶリスクのあるライフスタイルを選んでいるが、性格的にはどちらかというとヒツジタイプだと思っている。

大学までは、決まったレールに乗ったままエスカレーター式に進学していく道を選んだ。学生時代は先生の言うことを素直にそのまま聞くタイプだったし、学校で定めたルールをちょっとでも破るなんてことは思いもしなかった。誰かに怒られたりするのが嫌だなあという思いから、アルバイトは家庭教師以外はほとんどやらなかった。

でも、そんな僕がどうしてリスク耐性を身につけることができたのか思い返してみると、1) 環境を変える 2) 小さなリスクを取り続ける の2つが重要だったんじゃないかと考えている。

環境を変えるでいえば、4年間アメリカに移住し働いたという経験が大きく、ボケっとしていたら生きていけいないアメリカ生活に順応していくには、感覚的には3割増しくらいでアグレッシブにオオカミ側に行動や性格を切り替えていたと思う。

小さなリスクについては、いくつかエピソードがある。僕らが学生の頃はスキーに行くのがはやっていて、僕も良く行っていたのだが、皆が行く広いゲレンデを滑るのに飽きて、深雪が残るコース外や林の中を滑るのを楽しんだりしていた。あるいは、社会人になり、勤務時間中は作業服に着替えるという職場だったのだが、どうせ着替えるのだからスーツを着ないで私服で出勤してみたり、インドネシアに旅行したときは、あえて安宿に泊まったりしてみたり。どれも本当に大したリスクではないのだが、小さなリスクを取り続けることで、いつしかリスクに慣れていったように思う。

環境を変える、は効果は大きいがなかなか誰にでもできる簡単なことではないかもしれない。

一方、小さなリスクを取り続ける、というのは意外と簡単にできて、すぐにでも始められるのではないだろうか。知らない人に話しかけてみる、ちょっと空気を読んでない発言をしてみる、普段読まない本を読んでみる、などなど。

micro:bit を Scratch から操作できる s2m が日本語に対応しました

micro:bit を Scratch から操作できる s2m が日本語に対応し、ブロックの表示が日本語になりました。

MrYsLab/s2m: Scratch to micro:bit bridge.

micro:bit は約2000円と安価に入手できるイギリス生まれのプログラミング教育用マイコンボード。LEDを光らせたり、加速度センサーを使うプログラムを、ブラウザで開く専用のブロックエディタ、あるいは Python で作ることができるのですが、s2m はその micro:bit を Scratch からプログラミングできるようにしたものです。

通常はプログラムのファイルを micro:bit にコピーするところを、Scratch からだとダイナミックにプログラミングできるので、より手軽にプログラムを作って修正したりできると思います。

s2m の作者に日本語の翻訳ファイルを提供したところ、さっそく対応してくださり、日本語モードでも起動できるようになりました。

コマンドラインから

% s2m -l ja

と、言語を指定するオプションをつければ、s2m 用のその他ブロックが日本語で表示されます。

これで日本のこどもたちにも利用しやすくなったのではないかと思います。

「ギグ・エコノミー 人生100年時代を幸せに暮らす最強の働き方 」読了

ギグ・エコノミー 人生100年時代を幸せに暮らす最強の働き方
ダイアン・マルケイ
日経BP社
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終身雇用ではなく「ギグ(単発の仕事)」を基盤とした新しい働き方「ギグ・エコノミー」。

旧来の大企業に属し、終身雇用、持ち家を購入し、定年になったら引退し、その後は悠々自適、というライフスタイルはもはやあまり望めない、そうでない新しいライフスタイルの勧めなのだが、すでにフリーランスを10年以上の自分にとっては、目新しいことはあまりなく、再確認といった内容でした。

でも、その中で、いままでなんとなくは心がけていたが、改めて文章化され再確認できてよかったのが以下の2つ。

  • 小さな良いリスクはどんどん取ろう
  • 時間を長くすることはできないが、目新しいことに挑戦することによって時間を長く感じることができる

これらはお互い関連しており、だんだん年齢を重ねてくると、経験から、リスクがある程度精度よく予測できるようになってくる。そうなると、リスクのない行動を取りがちなのだが、そうするとあらかじめ結果がある程度みえているつまらない時間を過ごしがちになる。

こどものときのほうが時間を長く感じるのは、つねに目新しいことばかりで、人は新しい経験を重ねている方が時間を長く感じるからとのこと。

たとえばAという簡単そうにみえる選択と、Bという少し難しそうだなとみえる選択があった場合、できるだけBを選ぶようにしたい。あるいは、知っている人ばかりの飲み会と、完全アウェーの知らない人ばかりの飲み会とがあれば、たまには後者に行くことを選択していきたい。

Connecting the Dots - CoderDojo編

このエントリは以下の2つにわけました。

Connectting the Dots OtOMO編 からの続きです。

OtOMOのワークショップにこどもたちが参加し始め、僕自身も何度かファシリテーターをやるようになってから1年。当時僕が利用していたコワーキングスペース、下北沢オープンソースCafeのオーナーの河村奨氏より、アイルランドで始まったこども向けプログラミング道場 CoderDojo のことを教えてもらいました。きっかけとなったのがA-Listersに載っていた、GitHubサンフランシスコ会場でCoderDojoが開催されるという記事です。

開催場所は下北沢オープンソースカフェ、メンターはカフェの利用者にプログラマーやデザイナーが多いのでなんとかなるだろうということで、開催したい旨をメールで送るのです。

2週間後、CoderDojoの共同創設者James Whelton氏からの返事が届きます。

偶然にもほぼ同時期に東洋美術学校の副校長 中込大介氏もコンタクトしていたことがわかり、東京、日本およびアジア最初のCoderDojoを共同で、第1回はJamesの来日にあわせ、場所は東洋美術学校でおこなうことになります。

第1回までの時間、ウォームアップとして第0回、第0.5回を下北沢オープンソースCafeでおこないます。

そして、James Whelton氏来日。このとき若干19歳でした。のちに一般社団法人CoderDojo Japanを立ち上げることとなる安川要平氏を含むオープンソースカフェに良く来ていたメンバーがJamesを東京観光に案内します。

東洋美術学校でおこなわれた第1回 CoderDojo Tokyo。第0.5回およびこの第1回で、阿部和広氏がメンターとして参加し、ScratchからSqueakにもぐり、ブロックの挙動を変える方法を紹介しています。

最初のDojoのあとの数日後、CoderDojoのアイルランドでの様子、運営方法のコツなどを交換しました。

こうして現在のCoderDojo下北沢が始まり、いまでも毎週おこなわれています。

-こどもたちにプログラミングを教える CoderDojo Tokyo #1 を開催しました

同じ年の夏、アメリカはボストン、マサチューセッツ工科大学でおこなわれたScratch@MITに参加しました。

このときに出会うこととなる15歳のScratcherがもっとほかのこどもにもScratchの楽しさを伝えたいというので、CoderDojoのことを紹介し、「なんならやってみたら?」とアドバイスします。

このときの若者、宮島衣瑛氏がCoderDojo柏を立ち上げます。

同じ頃、WordPressのプラグイン開発者としてWordPressコミュニティで著名な宮内隆行氏が関西で最初のCoderDojoとなるCoderDojo串本を立ち上げます。

CoderDojo下北沢のメンターとしても参加していた高野直子氏が第一回 CoderDojo串本のメンターとして参加。また兵庫からわざわざ参加していた方もいました。

兵庫から参加した細谷崇氏はCoderDojo下北沢にも見学で訪れ、

CoderDojo西宮・梅田を立ち上げることとなります。

CoderDojo下北沢に約2年ほど関わったあと、最初は一緒に参加していた自分のこどもたちが部活で忙しくなったり、少しずつ興味が別のものに移りつつあり、僕自身もCoderDojoへの関心、情熱が薄れつつありました。それでもOtOMOへはたまに顔をだしたり、ScratchとドローンやロボットなどほかものとつなげるScratch2○○シリーズの開発を続け、プログラミング教育界には関わっていました。

2016年夏、関西を中心に各所で少しずつ立ち上がったCoderDojoが36となり、前述したCoderDojo西宮・梅田の主催者(CoderDojoではチャンピオンと呼称)細谷崇氏を中心としたコミュニティのメンバーがDojoCon Japanを大阪で開催します。

Scratch2○○シリーズについて話してほしいという登壇依頼を受け、阿部和広氏による「子供達にプログラミングをサポートする上で大事なポイント」 の基調講演で始まるDojoCon Japanに参加しました。

コミュニティとして大変盛り上がりをみせ、関西らしい初対面の人にもフランクにあたたかく歓迎してくれる人たちを目の当たりにし、その雰囲気をとてもうらやましく思いました。みんなが僕に対して、「なんならやってみたら?」という、いつか僕が言ったメッセージを送っている気がして、懇親会を去り際に自分の住む場所の近くにCoderDojoをつくることを宣言します。

2週間後、CoderDojo調布を立ち上げることとなります。

CoderDojo調布の第一回からメンターとして参加していた向井アリー氏は、自宅がある藤沢市から2時間近くの時間をかけて毎回来てくれていました。

また、まちクエストの同僚で沖縄在住の小川智史氏はかねてからこども向けプログラミング教育に興味をもっていました。

小川氏が東京に来ていたちょうどそのときに、CoderDojo調布を開催していたので見学に来ることを誘い、二人に「CoderDojoやってみたらいいんじゃない?」と言っていました。

2017年1月29日、同じ日にCoderDojo藤沢とCoderDojo嘉手納が始まります。

CoderDojo調布の一回目からメンターとして参加し、OtOMOのメンバーでもある猪股直規氏も、あきる野市から遠いところを通ってくれていたので、自分の住んでいる近くにCoderDojoをつくることをすすめていました。 立川に居を移すのをきっかけに、CoderDojo立川を立ち上げることになりました。

2017年11月、大阪で2回目となるDojoCon Japanが開催されました。

懇親会にて、再び細谷氏に乗せられ、こんどはDojoConの開催を宣言させられたのは、CoderDojo柏、CoderDojo立川、CoderDojoさいたま、そしてCoder調布と、奇しくも関東の道場ばかり、ということでDojoCon 2018は関東でおこなわれることとなりました。

「未来をみこして点をつなぐことはできない。未来になってから過去をさかのぼってでしかそれらをつなぐことはできない。だから、われわれにできることは、未来になってからそれらの点がつながるということを信じることしかない」

は、故スティーブ・ジョブス氏の言葉です。

この言葉自体は僕は好きですし、iPhone始め数多くの革新的なプロダクトを産んだ彼を尊敬はしますが、iOS版のScratchをApp Storeから削除し、開発者からの問い合わせのメールに対して冷たくただ一言「Sorry」とだけ返したジョブス氏には複雑な思いがあります。

故Steve Jobs氏に大きな影響を与えたコンピュータ科学者のAlan Kay氏は、Wiredの記事に次のようなコメントを寄せています。「子供もインターネットも、Apple社よりも大きなものだ。世界の子供達にとって良いものは、どこの上でも稼働できる必要がある」。Scratchは、Alan Kay氏が開発したSqueak環境の流れをくむプログラミング環境でもあります。

上記の話から、この点に関しては僕はアラン・ケイ氏に強く共感するので、最後は氏の言葉で終わりにしたいと思います。

The best way to predict the future is to invent it.

「未来を予測する最善の方法は、それを発明することだ」1971年、パロアルト研究所の研究内容の将来予測を再三に渡って求めるゼロックス本社に対する回答(経営陣と開発陣の軋轢や見解の相違を端的に表している)

DojoCon 2018が楽しみです。

Connecting the Dots - OtOMO編

このエントリは以下の2つにわけました。

Connecting the Dotsは、スティーブ・ジョブスがスタンフォード大学の2005年の卒業式でおこなったスピーチの中に出てくる有名な格言です。

You can’t connect the dots looking forward; you can only connect them looking backwards. So you have to trust that the dots will somehow connect in your future.

「未来をみこして点をつなぐことはできない。未来になってから過去をさかのぼってでしかそれらをつなぐことはできない。だから、われわれにできることは、未来になってからそれらの点がつながるということを信じることしかない」ということなのですが、目の前のことを、これは役に立つだろうか?自分にとって得なのだろうか?と考えるよりも、やりたいこと好きなことを一生懸命やれば、それが未来につながる、ということを教えてくれる言葉です。

2005年から遡ること約35年、パーソナル・コンピューターの父と言われるアラン・ケイはゼロックス社のパロアルト研究所の設立に参加、彼が提唱する理想端末「ダイナブック」を当時の技術で実現したAltoの上で、ユーザーが自らプログラミングできるSmaltalk環境を動作させてみせた。これを見学する機会を得たスティーブ・ジョブスがそのアイデアを取り入れ、LisaおよびMacintoshを開発したと言われている。

アラン・ケイが開発したSmaltalkを使ってシステム開発の仕事を手がけていた阿部和広氏は、2001年来日したアラン・ケイと出会い、「Smaltalkがこどものために教育のために生まれてきた」ということを知ります。以来教育の道を歩み、アラン・ケイがプロジェクトマネージャーの一人を務めていた2002年、2003年の未踏プロジェクトに参加、 アラン・ケイが手がけていた教育用のSmaltalk環境であるSqueak、およびその考えを引き継ぐScratchの日本での普及に大きく貢献します。阿部氏の活動の中のひとつに、当時月一でおこなわれていたOtOMOでのプログラミングワークショップがありました。

スティーブ・ジョブスのiPhoneの発表に衝撃を受け、発売当初はアメリカでしか発売されていなかった初代iPhoneを手に入れた僕は、ついに日本にも上陸し、開発者がアプリを作れるようになったiPhone 3Gで何かアプリを作りたいと思っていました。ひらがなを覚え始めた長男でも楽しめるアプリということで、ひらがなで単語を作って楽しめる「かなぶん」というアプリを開発してリリースします。

2010年iPadがリリースされ、さらに知育アプリを開発しようと考えていた僕は、初台のアップルセミナールームにておこなわれた、iPadをどう教育に活かすかを考える「iのある教育と学習」というセミナーに出席します。登壇者の一人、阿部和広氏が披露したのは「iPadはDynabookの夢を見るか」というプレゼンテーションで、そこではエンドユーザーのプログラミングを禁じたiPadに対する、こどもたちが自由にプログラミングできるOLPC + Scratchというもうひとつのプログラミング教育の形を示していました。

Apple Japan本社のセミナールームでiPad完全否定というこの話に衝撃を受けた僕は、即日3万円ほどのミニノートPCのEee PCを購入し、Scratchをインストールして自分のこどもたちにプログラミングを教え始めた。「かなぶん」以降、エンドユーザーがプログラミングできない知育アプリを作ることはなくなります。

その年の5月、「かなぶん」のデザインを手がけた前田製作所が「かなぶん」含めたいくつかのプロダクトを展示するということで、MTM05(Maker Faire の前身)を見に行った。そこでScratchのワークショップをおこなっていたのが、倉本大資氏が立ち上げたOtOMOで、阿部和広氏もファシリテーターの一人としてこどもたちにScratchを教えていました。

2011年3月、東日本大震災が東北を襲ったその約2週間後、僕はこどもたちを連れて三軒茶屋でおこなわれたOtOMOのワークショップに参加します。定例ワークショップでおこなわれたのは、阿部和広氏がファシリテートする「じぶんクエスト」でした。

Connecting the Dots - CoderDojo編 へ続く

プロフィール

株式会社まちクエスト代表、つくる社LLC代表。

Raspberry Piではじめる どきどきプログラミングを書きました。

Amazonから図書館検索 Libron、iPhoneアプリ ひらがなゲーム かなぶん を作っています。

Twitter @jishiha

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