僕は発展途上技術者

Show & Tell(ショーアンドテル) at Scratch Day Tokyo 2014 振り返り

Scratch Day Tokyo 2014が先週土曜日に開催されました。

Scratch Day は教育用プログラミング言語「Scratch」のユーザー、関係者が一同に会するイベント。世界中各地で同時にこの日に開催されます。今年の Scratch Day Tokyo は東京大学の福武ホールで行なわれました。

イベントの模様は Ustream の sd2014tokyo のチャンネルで観ることができます。今年から始まったプログラミングバトル、そして昨年に引き続きおこなった Show & Tell、そして各パネルディスカッションが見どころです。

このうち僕がおもに関わっていた Show & Tell について、振り返ってみたいと思います。

Show & Tell とはスクラッチで自分で作った作品をステージ上でこどもたちが Show、つまりデモして見せながら、Tell、工夫した点などを説明します。持ち時間は各5分、IT 系のイベントでおこなわれる LT(ライトニングトーク)をこどもたちがおこなうイメージです。

2012年、Scratch@MIT(Scratch のカンファレンス。開発元の米ボストン MIT でおこなわれる) に参加したときに、本家の Show & Tell を見て、これを日本でもぜひやりたいと思って昨年から Scratch Day Tokyo のプログラムの一つとして行なっています。

Keep



アメリカ人の子どもたちは生き生きとプレゼンしていましたが、それはアメリカの学校では、この Show & Tell(聴衆の前で何かについて見せて説明する)がごく一般的におこなわれているからであり、要は場数を踏んでいるから。日本でも同じような機会をどんどん増やしたいと思っているので、Keep では過去2回おこなった Show & Tell での運営ノウハウをまとめ、来年の Scratch Day Tokyo にはもちろん、他のイベントで Show & Tell をやってみたいというときの参考にもなればと思います。


  • Show & Tell の応募は Google Docs のフォーム機能を使っておこなっています。応募フォームのテンプレートを参考までに公開しておきます。新規の応募があったときに関係者に通知されるよう、回答が集計されるスプレッドシートの方で [ツール] > [通知ルール] を設定しておくとよいでしょう。イベント当日の1ヶ月〜2ヶ月前くらいから応募を始めます。

  • 昨年は会場に来られる人限定だったのですが、今年から遠方のかたでも説明の動画あるいは読み上げて1分間くらいの内容のテキストを作品とともに送ってくださればエントリー可としました。今年は14作品中3作品が遠方のかたの作品で、動画での説明を流したりあらかじめ送っていただいていた説明テキストを読み上げた後、こちらでデモをおこないました。もちろん本人自身が会場で説明するにこしたことはないのですが、それと比べてさほど遜色なく、作品自身が作者の思いまで伝えることができたように思います。

  • 当日の司会は昨年に引き続き CoderDojo 柏の宮島くん(なんとまだ高校生!)にお願いしました。昨年からおまかせしたときからさらにパワーアップ、大人顔負けの MC ぶりでもう脱帽です。

  • 応募作品はスクラッチのサイトのスタジオ機能を使い一箇所に集めておきます。Show & Tell @ Scratch Day 2014 in Tokyo が実際につかったスタジオのページです。

  • 〆切の一週間前になっても作品の応募がほとんどなく心配だったのですが、〆切直前に結局10作品と昨年以上の応募がありました。作品を受け付けた旨をメールで各応募者に送ったのですが、迷惑メールにいってしまうのか届かないという方が現れ、Twitter や Facebook での連絡も駆使してなんとか全員問題なく連絡がとれました。「応募いただいたすべての作品を採用させていただき、案内のメールを 5/10(土) 15:30 頃に送付いたしました。もし、応募したのにも関わらず案内メールを受け取れていない場合は、◯◯までご連絡ください。」という告知を応募のページに表示していたのが功を奏しました。

  • 応募作品はひと通り事前に遊んでやりこんでおきます。なかなか手強いゲームも多く、最後のボスまで辿りつけないという場合は、やむをえずプロジェクトの中身をのぞき、どんなステージが用意されているのか、どういうボスが待ち受けているのかをチェックしておきます。

  • 今年はプログラミングバトルのために低い机が用意されていたため、必要ありませんでしたが、昨年はステージの壇上の机が大人用の高さだったので、その場合は小さいこどもの顔が聴衆から見えるよう、台が必要になります。



Problem



  • 当日はネットにつなげてスタジオページに集めた応募作品を順次再生すればいいや、と思っていたのですが、当日の午前中 Scratch のサイトが不安定であることを知り、急遽全作品をダウンロードして、Scratch 2.0 のオフラインエディタで再生することにしました。前もって準備しておくべきでした。

  • ダウンロードしたファイルは 01_ロボットバスターズスーパーEX.sb2
  • のように先頭に番号をふっておきます。1番は 1_◯◯ ではなく 01_◯◯ のように 0 始まりの二桁で番号付けしておくときちんと並びます。スムーズな進行のためにこのあたりの細かい気配りが大切です。
  • PC のオーディオ端子とスピーカーとをつなげておくのを最初忘れてしまっていました。また、マウスも事前につなげておくべき。事前の準備不足でした。

  • 当日応募枠を含め応募が予想より数作品多くなってしまい、割り当てられた時間を10分ほどオーバーしてしまいました。来年は15作品以上は応募があることを予測して時間を長く設けるなどの対処が必要そうです。

  • Show & Tell が終わったあとに参加者をあつめるスペースと機会を設けるべきでした。クロージングが始まってしまいあたふたと退場してしまったのですが、あの場に一緒に参加したということでスクラッチの ID をこどもたち同士、交換する機会にもなったかと思うと悔やまれます。せめて、もし参加者自身あるいは保護者の方でこの振り返りを読んでいたら、Show & Tell @ Scratch Day 2014 in Tokyoのスタジオページをたどって、気に入った作品の作者に友達申請するなり、お子様にそのことを伝えてあげてください。



Try



  • Show & Tell は1部と2部に分かれているのですが、イベント中盤でおこなわる第一部の作品に関しては、会場内のどこかのスペースで実際に遊んでもらえるコーナーを作っておけばよかったと思います。

  • お国柄か、アメリカでの Show & Tell よりもゲームの作品の比率がかなり高めでした。しかも確実にレベルが高くなっており、楽しみではあるのですが、一方でゲーム以外の作品の応募がしにくくなるような状況にもなりかねないので、ゲーム部門、ストーリー部門、音楽部門、ツール部門のように部門をいくつか作る必要があるかもしれません。女の子の応募をしやすくする工夫も必要そうです。

  • Ustream の録画で雰囲気は何とか伝わりますが、ライブ配信と同時での録画のためか画質が悪い。次回はプログラミングバトルとともに、Show & Tell はライブの配信とあわせて、普通に録画しておいて YouTube に動画をアップロードしたい。

  • たくさんの知らない人の前でこどもたちが緊張しつつも勇気を出して発表し、保護者の方を時には驚かせ、とても良い経験になったと、毎回感謝の言葉やメールをもらうたび、やって良かったと感じます。来年の Scratch Day Tokyo でも Show & Tell は必ずやりたいし、その後もずっと続けたい。




プロフィール

株式会社まちクエスト代表、つくる社LLC代表。

Raspberry Piではじめる どきどきプログラミングを書きました。

Amazonから図書館検索 Libron、iPhoneアプリ ひらがなゲーム かなぶん を作っています。

Twitter @jishiha

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