僕は発展途上技術者

矯正を強制


弟の日記ページのタイトルがいつも駄洒落で、それを読んだ直後にこの日記を書いたため、伝染ってしまいました。すいません。


歯の矯正を始めました。歯のレントゲンを撮って、待合室の壁に貼ってある使用前使用後の写真達(ほとんど子供)に仲間入りするであろう、私の使用前の写真を撮る。その後、歯型をとるためにグレープ味のペースト状のでっかいガムみたいのを噛まされる。でかいマウスピースといった具合か。下の歯までは良かったのだが、上の歯の歯型をとるときに、えずいてえずいて死ぬかと思った。涙が膨大に出てきてしまってなんとも格好悪い。格好悪いのの照れ隠しに、「えずくって英語で何て言うの?」と聞いたら、「ギャグリーフレックスだ」と教えてくれた。ギャグリーフレックス?どんな綴りだ?と思って電子辞書で「えずく」と引いても該当なし。ほぼどんな英単語も載っていると評判の「英辞郎」(http://www.alc.co.jp)にさえも見つからない。意地になって調べあげ、見つけた答えが gag reflex。ギャグ・リフレックスとギャグで切るというわけでした。英辞郎で逆引きすると、絞扼反射{こうやく はんしゃ}という和訳が出てきた。こんな言葉は知らないよ。


さて、これで終わりかと思ったら、次回予定されていたスペーサーと呼ばれる歯と歯の間に鋏むゴムを差し込む作業を今日やってしまい、1日分のアポイントメントを浮かさないか、ということなので続けてその作業に入る。上下の奥歯、片側2個ずつ計8個の小さいゴムを奥歯と奥歯に差し込む。これがとてもとても調子が悪い。常時食べ物のかすが奥歯に挟まっているような状態なのだ。でもこれが矯正期間中一番つらいという話もある、と読んだ本に書いてあったので、そう考えればなんとか我慢できる。これで歯と歯の隙間を空けておき、いよいよ1週間後にブレースというあの銀ギラの針金を付けるのだそうだ。


どうして矯正を決心したか?アメリカの矯正に対する考え方、どのくらい安いか、といった話題についてはまたの機会に。



あなたもいままでの10倍速く本が読める


amazon でこの本を購入


私の悩みは本を読むのが遅いことである。1分1ページといったところか。この本を読んでからは、少しは速くなった。おかげでこの数週間にたくさんの本を読んだので、この日記でいちいち感想を書くのが面倒になってしまった。それらの本については最後に題名と一口感想だけを並べるだけにする。


この「速読本」は私が30年間ずっと行っていた読書方法が間違いだったと気づかせてくれた、というただその1点だけで大きな価値があった。私は小説でもビジネス本でも漫画でも、どんな本でも1語1語丁寧に漏らさず読んでいた。でも、そんな方法は間違いで、読む本によって目的によって読み方とスピードを変えるのが当たり前、とこの本は教える。要点さえつかめば良いと思われる本は、極端な話、目次と見出しと第1段落だけ読めば良いという具合。


本を速く読める人にとっては、こんなことはごく当たり前のことなのかもしれないが、私みたいに本を読むのが遅い人にとって、そんな当たり前のことにずっと気づいていないのだ。一部の人に当たり前と思われることをあえて丁寧に説得力ある文章にすることによって、それが当たり前でない人に気づかせる、というのは価値がある。これからの読書生活が一変する機会を与えてくれたこの本にとても感謝している。


最近読んだ本:



ソニー会長兼CEO 出井伸之さんのエッセイ。OFF つまり仕事以外の生活も大事というお話。おいおいゴルフばっかりしてるじゃないか、とつっこんでしまいたくなるのだが、でもハンデ13は100を切るのに苦労している私にとってはすごいと思う。何でも極めようという姿勢が大事です。



2チャンネルって怪しい、危ない、なんかドロドロ、っていう偏見を取り去ってくれました。すごいんですね、2チャンネル。



  • ビジネス・ウエポン 生き残りたいサラリーマンのための発想術(ASIN:4093874131)


大好きな大前研一本。読んだあとはいつも「よしやるぞ」という気になる。三種の神器、IT・英語・財務。私に足りない、というか全く無なのが財務。勉強しなきゃ。



  • シリコンバレー流意思決定―ビジネスを成功させる7つの質問(ASIN:4478372500)


読むなら大前研一のビジネス・ウェポンの方が頭に入りやすい。



  • EQリーダーシップ 成功する人の「こころの知能指数」の活かし方(ASIN:4532149754)


要はリーダーシップにはこころの知能指数 EQ が高くなければならないというお話。そんなの当たり前じゃない、と思ってしまった。まあでも、「あなたもいままでの10倍速く本が読める」で書いたように、それが当たり前と思っていない人には響くお話なのかもしれない。私には響かなかった。



  • きれいな歯並び―大人の矯正Q&A ビューティ・ブック(ASIN:4418024018)


30になって歯の矯正を決心したので読みました。また日記のどこかで書くかもしれないが、アメリカでは歯の矯正に関する考え方が違うし、なにより安い。こちらにいるうちにと思って始めます。



またまた大前研一本。これを読んで決心したこと。日本に帰ったとしても家は買わない。買うとしても妻の実家がある長野あたりに週末用のを買い、東京には職場にかなり近いところに賃貸。そうでないとオフィスまで車で10分(最近は電車通勤だがそれでも Door to Door で 30分)というカリフォルニアの環境に慣れてしまった身には耐えられない。



POPFile が Yahoo Japan News で紹介されています


スパムに汚染されたメールアドレスを生き返らせる方法?


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031003-00000004-inet-sci



タダより高いものはない?オープンソースソフトウェアの話


この日記を良く読んでくれている人たちからは、「またかよ」という声が聞こえてきそうだが、梅田望夫氏のコラムの引用。


「オープンソース現象の新たな可能性」


http://www.mochioumeda.com/archive/sankei/030919.html


厳密には オープンソースソフトウェア=無料 というわけではなかったとは思うが、ほぼ全てのオープンソースソフトウェアは無料で使うことができる。そして驚きなのが、同じ機能を持つ有料のソフトウェアとほとんど変わりない、あるいはたいていはそれを超える性能を持っている、ということだ。


タダより高いものはない、なんて言葉があるが、ソフトウェアに関してはどうやらこの言葉はあてはまらない。私は、子供の頃から本が好きだったので、図書館で本がタダで借りられるということを初めて知ったときにはものすごく感激した。そしてオープンソースソフトウェアを初めて知ったときにも同じような感激を覚えた記憶がある。


私も今、POPFile というオープンソースソフトウェアの日本語化という、些細な貢献をしているが、この開発に関わっているのがすごく楽しい。世界中からこのソフトの開発に協力したいという人たちがフォーラム上に集まってきて、皆が少しずつ自分の得意分野での協力を無償で提供する。プログラムができる人は機能改善やバグの修正案を提案したり、プログラムができない人はじゃあドキュメントを作る手伝いをしたり、ドイツ人はマニュアルやソフトウェアのユーザーインターフェースをドイツ語に翻訳したりというように。こうした活動が、ソフトウェアの作者であるリーダーの緩やかなガイドだけによって、不思議と形を成し、しかもそれがパッパッと迅速に進むのが驚きである。


例えば、私が関わっている日本語化は今年始めに提案したのが受け入れられて、近々登場する次のバージョンではいよいよ取り込まれる予定なのだ。私が昼間勤めているソフトウェア会社は元はベンチャーだから大企業よりは迅速に物事が進むとはいえ、こうまで素早くソフトウェアの日本語化が進むことはない。


オープンソースソフトウェアへの関わりについては、まだまだ書きたいことがあるので、また別の機会にでも。メールマガジンにでもしてみようかなとも思っていたりする。



シリコンバレーの会社で働くには?


シリコンの谷は、いま。


http://www.1101.com/siliconvalley/index.html


この連載、私にとって非常に面白い。共感できるところがたくさん、というか境遇があまりに一緒。


僕はサンフランシスコベイエリアにあるソフトウェア会社で働く国際化QA(Quality Assurance)エンジニアだ。今までは、自分がアメリカでどんな仕事をしているのか、どんな会社にいるのかということを、例えば親や親戚に説明するのが難しかった。ソフトウェアの話から始まって、ソフトウェアの国際化・多言語化の話、なんてしだしたらもうわけがわからなくなってしまう。易しく説明するのが難しいのだ。


この連載は上田ガクさんというシリコンバレーで働くソフトウェアエンジニアの方が、シリコンバレーの状況、そしてどんな仕事をしているのかといったことを非常にやさしく、わかりやすく説明してくれている。第4回の「シリコンバレーの会社で働くには?」などは、まさに私がこちらに来れたパターンそのものを説明してくれている。これは良い。今度から、「どんな仕事をしているの?」と素人に聞かれたら、この記事通りに説明するか、「この記事を見てください。だいたい同じようなことをしています」と言えるようになった。



POBox


入力を予測して漢字変換する POBox というソフトが POPFile と並んで紹介されていた。


http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Cupertino/5165/200308.html


POBox を使って例えば、「ありがとう」というフレーズを入力したとする。その後、再び「ありがとう」と入力する際には、ローマ字入力で a と入力しただけで「ありがとう」を候補に表示してくれるのだ。ソフトに「皆まで言うな」と言われているみたいだ。「一を聞いて十を知る」勘の良い、日本的なソフトだ。残念ながら、Windows 上で使える POBox for Windows の使い勝手はいまいちで、確定してリターン、候補を実際に画面に送るのに再度リターン、とリターンを2回タイプするのが面倒。このあたりが改良されれば、非常に便利なソフトだと思う。


コンピューターは専ら、同じ作業を高速に何度でも繰り返すことに使われている。反面、融通が利かないのが欠点だ。POBox や POPFile は学習し考えるソフトウェアであるところが、新鮮。でもこれこそ実は、コンピューターが現れた頃に、皆が持っていた「しゃべるコンピューター」「考えるコンピューター」のイメージに近いのではないだろうか。



リターナー


評価:7/10


意外や意外。面白い。ハリウッド映画のパクリの連続、とりわけマトリックスからのパクリだらけだが、仮想世界だから簡単に弾丸をよけられる、という説明よりもこちらの映画の説明の方が納得がいく。


×なのは、悪役の台詞が漫画チックで幼稚(「これがパワーだよ」とか)なのと、ラストのシーンのための伏線が伏線とは言えないほどの説明のし過ぎで結果が読めてしまい感動が半減してしまったこと。


でも、繰り返すようだが、意外と楽しめる作品である。


amazon.co.jp



popfile.sourceforge.jp


「POPFile の日本語化」ページを http://popfile.sourceforge.jp に移しました。Sourceforge.jp のプロジェクトに承認されたのです。フォーラム(http://sourceforge.jp/projects/popfile/forums/)では、日本語での投稿が可能なので気軽に利用していただきたい。



ボーリング


アメリカに来て初めてボーリング場に足を運んだ。ボーリング場なんて日本もアメリカもほとんど同じだろうと思っていたけど、やはり違う点がいくつか見つかって面白い。



  • 最大の違い。妻が投げられる軽いボールがない。日本では 8 とか 9 を投げていた妻がやっと見つけた一番軽いボールが 11。係の人に聞いたら、それ以上軽いボールは子供用で指が大人には合わないだろう、とのこと。非力な平均的日本人女性に投げられるボールはないのだ。おかげで、100は切ることがないという女性では平均以上と思われる妻でも、そのスコアは散々。となりのレーンに目を向ければ、平均的と思われるアメリカ人女性がそれはそれは豪快に投げていた。

  • 見かねたその女性が妻に指導を始める。ストライクやスペアを取れば、一緒に喜んでくれる。こういう風景もオープンなアメリカならでは。日本(東京?)でボーリングをしていて、見知らぬ他人が話かけてくるなんてまずない。

  • 終わったあとにスコアを印刷してくれない。日本だとまずどこのボーリング場でも終わったあとにスコアを渡してくれる。それがない。あっさりしたものだ。スコアの印刷はアメリカじゃあ過剰サービス?


飲茶


9/1 は Labor Day でアメリカでは祝日だ。


Hong Kong East Ocean という飲茶のレストランに行った。おそらく祝日で従業員が少ないのか、あるいはこのレストランのスタイルなのか、飲茶特有のワゴンががらがら運ばれてきて、並んでいる食べ物の中から好きなのを選ぶ、というのではなく、メニューにある食べ物の中から欲しいものを鉛筆でチェックして運んできてもらうというスタイルだった。味はなかなか。レストランのほとんどがはずれであるアメリカの中で、おいしいものが食べられる所は貴重である。


そのレストランがおいしいかまずいかをあらかじめ見分けることができる最も有効な見分け方、それは、まあ良く言われることだが、来ているお客さんを見ることである。中華レストランなら、中国系の人がたくさん来ているかを見る。Japanese Restaurant なら日本人、Indian Restaurant ならインド人、Korean Restaurant なら韓国人がたくさん来ていれば大丈夫だ。こういったレストランのお客さんが例えば白人だけという場合には、間違いなく「はずれ」である。Hong Kong East Ocean は、待っているお客さんの9割以上が中国系だったので、食べる前から「ここは大丈夫だろう」と分かっていたようなものだ。


そしてもう一つ。受付やウェイトレスが美人であれば、そのレストランの出す料理はおいしい、という法則がある。これはほぼ間違いない経験則だ。味が良くて評判が良いレストランは、そこで働きたいという人がたくさんいるから、容姿までを採用基準に入れる余裕があるということだろうか。



プロフィール

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