僕は発展途上技術者

大容量だけがすごいわけではない GMail


先日 GMail のインビテーションをいただいた。メールが 1GB まで保存しておけるという大容量ばかりが強調されているけれど、GMail のすごいところはそれだけではない。シンプルだけれでも良く考えられたデザイン、ユーザーの利便性に配慮した様々な工夫、さすがは Google だ。これらによって実現した圧倒的な使いやすさがある限り、他の Web メールのサービスが 1GB あるいは 2GB と単に容量だけを増やしても太刀打ちできないだろう。


GMail の「ここがすごい」を列挙してみる。



  1. ロゴがかっこいい。ロゴだけならユーザーでなくても http://gmail.google.com/ で見られるはず。封筒の上の M、シンプルだけど良い。

  2. Conversation と呼ばれる同一の件名に対してやりとりされたメールをまとめて表示できる機能。要は掲示板のスレッド表示。何でこれまでどこもやらなかったのだろう。とっても見やすくて便利なのに。

  3. ショートカット機能。ブラウザの上で例えば c と入力しただけで新しいメールが作成できたりする。普通のアプリケーションでなら良く見られる機能だけれど、それを Web メールで実現しているのが新しい。どうやって実現しているのだろう?

  4. メールアドレスの補完機能。数文字タイプしただけでそれらを含むアドレスをあて先に表示してくれる。これも普通のアプリケーションでなら良く見られる機能だけれど、Web メールでやってしまっているところがすごい。これもどうやっているのだろう?と思ってちょっと調べてみたら、こんなページを発見。これを使ってなんか面白いものができるかもしれない。

  5. メッセージを折りたたんだり、広げたりできる機能。どういうことかと言うと、たとえば自分が送ったメールに返信されてきたメールに、最初に自分が送ったメールの全文が末尾に引用されているとする。引用部分は - Show quoted text - というリンクに置きかえられていて(折りたたまれている)、必要なときだけクリックして広げられるようになっている。邪魔にならなくて良い。この折りたたみ機能、いろいろなところに効果的に使われている。

  6. Conversation の画面で、やり取りされたメールの日付の横に、何日前に送られたものなのかが、例えば、(5 days ago) のように表示されている。これが具体的にどうすごいのか説明できないのだけれど、何となく「新しい」、「すごい」と感じた。


以上、いたく気に入って、GMail のアドレスをメインにしてしまおうか(もう実際にはメインとして使っている)と思っているのだが、苦言があるとすれば、国際化対応・日本語対応の甘さ、それにスパムフィルタリングだ。何より肝である検索機能に日本語が使えないのが痛い。それに送ったメールは UTF-8 なので、受け取る環境によっては文字化けして読めない。日本語はやっぱり ISO-2022-JP でないと駄目だ。また、スパムフィルターが実装されているのだけれど、英語・日本語に関わらずスパムがどんどんすり抜けてしまう。POPFile のようにベイズ推定にすればいいのにと思う。あるいは POPFile とどうにしかして連携できないものだろうか。


国際化対応は本サービスが始まるころ、あるいは GMail 日本語版が出る頃までには直っていることに期待。以上の苦言はフィードバックとして Google に送っておこうと思う。せっかくベータテストに参加しているのだから。



スパムメールはどこまで排除できるか


スパムメールはどこまで排除できるか(総合評価)


スパムメールはどこまで排除できるか(検証1 強度の効果)


スパムメールはどこまで排除できるか(検証2 学習の効果)


スパムメールはどこまで排除できるか(検証3 日本語への対応度)


スパムメールはどこまで排除できるか(分類技術)


(記事を読むには無料のアカウント登録が必要です)


へべれけ日記で何日か前に知ったのだが、Nikkei BP へのログインのしかたで相当てこずり今まで読めなかった。アカウントは以前とったはずだったのにログインできない。悪戦苦闘の末にようやく既存のアカウントに上記の記事が載っている ITPro の登録を追加しなければいけないということが判明。記事を読みたいと思った人のうち相当数の人が途中で脱落すること請け合いの相当わかりにくいシステムだ。


まあ愚痴はこのくらいにして、記事自体は僕は好きだ。この記事は以前見本誌を送っていただいた日経バイトに載ったものなのだが、僕はこれが今まで雑誌に載った POPFile 関連の記事の中で一番気に入っている。



ただし,少量の学習でも有効に働いたソフトが一つだけ存在した。POPFileである。初期状態ではMozillaと同じく何のフィルタリングもしないが,学習すると他のどのソフトよりも高い判定率を示した。これは,POPFileの学習の仕組みが他とは違うことに起因する。




一方日本語の判定性能を見ると,正当なメールとスパムメールの両方をすべて正しく判定できた製品はなかった(図7[拡大表示])。どちらもそれなりに正しい結果を出せたのは,Norton AntiSpam ,ウイルスバスター,POPFile の3 製品。あとはほとんどスパムと判定したり,その逆の結果となるものばかりだった。たとえばOutlook やMozilla は,スパムメールをスパムと判断できたものは一つもなかった。



このように、POPFile について好意的に書かれているってのもあるが、スパムフィルタリングについて結構つっこんで書かれていて興味深い。


掲げられた課題に対しては、自分なりの考えを編集部あてにメールしたのだが、課題の二つ目「日本語に即した処理を充実させる必要がある」については、「insert.pl の日本語対応」「iso-2022-jp 以外のメールへの対応」「件名の分かち書き」といった機能追加で、記事が出版されたときからは少し進歩していると思う。



Hermes


http://homepage1.nifty.com/asagi/hermes/



電車男氏とエルメス嬢のエピソードを女性の視点から記述した小説。



(http://www.rubyist.net/~matz/20040612.html#p03 より)


電車男、はやってますね。こんなフィクションまで登場してしまって、少し実物の本人達には気の毒かなあ、とも思うのだが、やっぱりついはまって読んでしまう。2ちぇんねるのログから想像力を駆使してこんな読みやすい軽快な文章をかける能力って素直に尊敬します。


「電車男」を読むきっかけを与えてくれたAbacus::blogにお礼がてらトラックバック。もうすでにご存知だったかな?



はてな休眠してました


一週間くらいはてなダイアリー未更新でした。実は、この間(かん)に二人目の子供(男)が産まれていたのです。別に更新できないほど忙しいというわけではなかったのだが、なんとなく書かずにいました。


一人目と違って二人目はとてもおとなしく手がかからない。むしろ一人目が何事にも嫉妬しないよう気を遣うのに大変。でも二人目の成長と一人目のお兄ちゃんとしての成長が楽しめて、喜びが2倍。



3mon の次のプロジェクト


休眠中の間、子供の写真を家族や親戚に公開している Web ページにどうやったら簡単にアップロードできるか、なんてことを考えていたりした。今は、自分で作った Flogman というツールを使ってメールからアップロードしているのだけれど、もっと簡単で手っ取り早い方法に変えようと思っている。完成したら、http://www.3mon.com/ の方に公開するつもり。



スキャナなし、FAX で手元の書類を簡単にPDF化する方法


手元にある書類を送ってほしいと頼まれた。そのまま FAX で送ってもいいのだが、PDF にしてメールで送ったほうがスマート。そのまま転送して再利用ができることだし。


書類を電子化するにはスキャナが必要だけれど、うちの会社にはない。そこで僕が取った方法を以下に紹介する。



「簡単に」と書いたが、FAX を電子メールに転送するサービスに登録しておく必要がある。ここが一番面倒だろう。僕は始めから efax(http://www.efax.com) というサービスで専用の FAX 番号を持っていたので、僕にとっては簡単。efax ではアメリカの番号しかもらえないが、日本にも D-Fax(http://www.d-fax.ne.jp/) という似たようなサービスがあることを見つけた。日本の FAX 番号も持っていたほうが何かと便利だろうと思ったので、こちらの番号もさっそく取得しておいた。なお、両サービスとも取得した番号で FAX を受信し、メールに転送するのに料金はかからない。


取得した番号あてに FAX を送ると、登録した自分のメールアドレスあてに送った書類が添付書類として送られてくる。これを PrimoPDF でPDFに変換する。ネットで調べたら、フリーでどんなファイルでも手軽に PDF に変換できるソフトとしてこの PrimoPDF が推奨されていた。


さて、この方法をわざわざメモしたのは、自分以外の他の人にも便利かなと思ったからと、自分も忘れないように、ということで書き留めた。文書はいまやほとんど電子的にやりとりされるので、紙文書を電子化するということはめったにない。めったにないことはすぐ忘れやすいのでメモしたわけだが、「めったにない」ことのために FAX -> メール変換サービスに登録するというのは無駄に思える。FAX からメールに変換するのは一度きりでいいという人のために専用の番号を取得することなしに FAX -> メール変換ができるワンタイムサービスなんかあったら結構使えるのではないだろうかと考えた。


FAX -> メール変換ワンタイムサービス



  1. 今から FAX を送りたいというときに、 Web 上から転送先のメールアドレスを登録。

  2. 登録したメールアドレスあてにパスワードと一時的に割り当てられた FAX 番号を受け取る。

  3. 割り当てられた FAX 番号に書類を送る。

  4. 登録したメールアドレスあてに暗号化された書類が送られてくる。暗号を解読するには、パスワードが必要。


こんなサービスがあったら、何か手元の書類を電子化して取っておきたい、でも周りにあるのは FAX だけ、といった状況で使えるのではないだろうか。



独自ドメイン 3mon.com


独自ドメインを取得した。http://3mon.com、サンモン・ドットコムと読む。



3mon(サンモン)は「早起きは三文の得」のサンモンです。


早起きして作り出した時間に僕は好きなプログラミングをすることにしました。


このサイトはその成果を発表する場です。



以前から独自ドメインを取りたい、取りたいと思っていたが、今回背中を押してくれたのは、結城さんの ドメイン取得にあたって という文章。



いまネット活動をしている(しようとしている)方には、早めにドメイン取得を検討なさることをお勧めいたします。



電車男


電車男 (http://www.csua.berkeley.edu/~toshi/abacus/archives/000257.html より)


これを読んだら、2ちゃんねるやアニメオタクに対する見方が変わった。とにかくすごい。テキストだけでこれほど心を揺り動かすことができるものなのかと思った。ドラマや小説はしょせんはフィクションだけど、これは現実に起こったこと。それをリアルタイムで多くの人に伝えることができ、リアルタイムで感動を与えることができる2ちゃんねるって、実はすごいメディアなんだと遅ればせながら実感した。


以下読んだ人しかわからず、そしてたいしたことがない自分の経験談。


人助けした相手と仲良くなれるかもしれないという妄想って独身男なら誰しも一度くらい持つものではないだろうか。


社会人1年目のとき、会社の語学研修でイギリスに1ヶ月ほどホームステイしたときのこと。公衆電話に置き忘れられた手帳を現地の人が拾い中身が日本語のようだとわかったらしく、ちょうど通りかかった日本人の僕に託してきた。手帳の中身から持ち主を見つけることができるんじゃないかと思ったらしい。


さて、手帳を託された自分、他人の手帳の中身を覗くなんて、と罪悪感にかられたが、外国で大事な手帳をなくしてしまって、持ち主はきっと困っているだろうな、と思い開き始めた。持ち主の名前と住所を書いておくページを見てみるとそこは空白。そこで他のページを繰ってみたら、スケジュールや住所録などからどうやら持ち主は若い女性らしいということがわかってきた。この時点で、上記の妄想が出現。なんとしても持ち主を見つけてやる、という気になる。


住所録の最初の方に書かれていた持ち主の友達らしき女性に国際電話をかけ、手帳を拾った経緯を説明して「現在イギリスを旅行中のお友達っていませんか?」と聞いたら持ち主が判明。持ち主の実家に電話してみたら、ちょうど帰国中ということで本人とは連絡が着かなかったが、実家の住所を教えてもらい、その住所宛に手帳を郵送した。


後日、お礼の電話がかかってきて、その後、確か商品券かなにかをお礼にいただいた。でも別にそこから発展するなんていうことはなかった。僕は「電車男」ならぬ「手帳男」にはなれなかった。そのとき2ちゃんねるがあったら、あるいは「電車男」のエピソードを知っていたら、僕の人生は変わっていたのかな、などと既婚男の妄想にふけるのであった。



2004-05-29


書きたいことがいくつかたまってしまった。それらを順番にここに書き出す。



Wema


またまた結城さんのサイト、http://www.hyuki.com/tf/20040426212546.html より。


サイトの作成にあたって、Wema というツールの Perl 移植版を使っている。このツールは非常に斬新で使っていて楽しい。


けっこう注目されているみたいで、「Wema」あるいはこのツールの別名の「変なもの」を Google で検索してみるとかなりのサイトがヒットする。面白くてちょっと試してみたいという気持ちにさせるので、自分のサイトに使ってみている人が結構いる。でも斬新すぎるためか、「ちょっと試しにテストページを使ってみました」という調子のものが多い。


僕はこの「Wema」すごく気に入った。僕の中では POPFile、はてなに続くヒット。ブレイクするような予感。だったら応援の意味を込めて、「ちょっと試してみる」という調子ではなく、http://3mon.com のサイト作成に本格的に使ってみようと思っている。さてそれが吉と出るか凶と出るか。



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